第7話回帰


待つしかない


待つ時間こそ欲であり


我慢なる道徳かもしれない


貴方は言いました


心の叫びと


思いの猛る虚無感を


思いは此処にあらず


今も尚


大切な何かを追っているけれど


正しき眩しさに命乞いをして


精神論とは不可解な鍵なる


閉じられた扉だとも


今思い悟らされています


生きるこつがあるとすれば


忘れること


その一歩手前で立ち止まること


命は思い言い伝えたい


そう訴えかけました


時は時として


限りなく青く雄大だけれど


包み込まれる様に


拭い去る様に


私を生み出しました


経験とは生きた歴史とは違い


苦悩し果てぬ術を得る事とも違い


たた在る事だと思います


けれど私に才能があるとすれば


それは神様から与えれた


不確かなデジャブに似通った


思いであり感謝ではないか


今はそう思います


此処にある梯子を上れば


貴方に会えるかもしれない


けれど雲間から溢れる光を思えば


此処にいなさい


そう聞こえる様で何となく


孤独にも似た懺悔を思い


今も此処に居る事ができます


生存する事が可能なればこそ


誰もが豊かに正しく生きれる


そう思い信じています


貴方はうるさく思うかもしれません


光が回顧を始めた頃


私は私に帰る旅を止めるかもしれません


可憐な眼差しを


許しあえる時間を共有でき


闇に潜む存在の恐怖


遺憾なりし精神なれど


不確かに生き


活かされています


隠しきれない事も多い


さらけだす恐怖も多い


この観念は何処で育まれたのか


それは資質ではなく


病気ではなく


愚かさであり


道徳である


モラル的な行いかもしれません


今判る事が全てではないけれど


生きる事に飽きが来ない


そんな生き方を模索し


今も尚此処で活かされています


真心に何を打ち込んでいるのだろうか


それは心だろうか


本質的な正義だろうか


決して違うと思います


人間の抱く喜びとはなんでしょうか


失くす事に怯え


得る事に大義を抱き


進める時に進み


また顧みる


それが必要ならば


私は文明を顧みない


馬鹿だけれど


今此処にある風景とは


なんでしょうか


思い出を忘れ


記憶も薄い


人間の希薄なる忘れもの


それに恐れオノノイテいるのかもしれない


けれど私は此処で思います


何か心が欲す物に恐怖を抱かず


生きたい


そして本当は忌み嫌う自分から


脱却したいと


貴方の心にある尊さを捨てないで下さい


私は私を信じたいけれど


また届かぬ私に


何か神様から


判っているけれど


素晴らしい恩恵を預かり


至る事はないと信じて


感じ思いながら


何故か今こうして生きている事が


哀しくも饒舌なる


心の風を感じて


たんぽぽの一本一本の


飛び去る光の如き


弱くも強くもある自分を照らし合わせ


貴方に貴方の心に


意識として入り込まんとしているのかもしれません


それは驕りではない


単なる性質なれど


私を忘れないで下さい


それが貴方であり


私ではない


一つの戯言であれれば


より美しい美談であり


経験かもしれない


矛盾も多くあるけれど


それが誰かは判りません


本能なる限り無き欲求なれば


此処を貴方は飛び去る事でしょう


海岸に辿り着く事なき


自己を思いやり


生きたいと願うからこそ


今此処に私はありたい


そう願い


生き方は不自由だけれど


貴方が思えば


単なる馬鹿にしか思えないかもしれない


この本質とは限りなき扉であり


恩恵でありながら


単純なる思いの一欠けらに過ぎない


人間の思い込みとは


恐ろしく偉大でありながら


畏怖すべき自己との戦いともなりうる


愚かさでもありました


此処に心があるのなら


きっと貴方は正義でしょうが


汚点を拭い去る喜びも


そこにあり


傲慢ではない一つの恐怖


快感を伴うかもしれない


病気とは何だか


一つのプレゼント


そう思う私もいま病気であり



社会一般が捉える


感情とは違います


けれど忘れる術があればこそ


人間が能力以上に


限り無く限界に生きれた


そう思い私は返す返す


今この階段を削り


新たな損害を得ているのかもしれません

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