ドーナツ
やあドーナツ、
きみは、なんの役にも立たない。
風は突き抜けるし、
白い高級食パンにもなれない。
きみは、なんのためにそこにいる?
終業式の日に立つのはアルバム写真。
記念日に捧げるのは赤いバラ。
こどもの日に掲げるのはこいのぼり。
ドーナツよ、きみは、なんの役に立っている?
紙を束ねるのはホチキス、
家電屋で大画面に映し出されるのは白鳥の群れ、
速記で報道し続けるのは記者。
ドーナツよ、きみは、なんの役に立つのかね?
問うてるうちに、わたしの手からドーナツが消えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます