第22話 第二兵団

 合同隊は槍を剣を拳を魔法を使い、全員でゾンビ達を倒しに倒し、再び起き上がっても倒し、三度、四度と起き上がって来てもまた倒すを繰り返す。いつまで続くか分からない闘いにも、皆冷静に対応していた。

 

 フィアレス村での第二兵団は、真っ先に切り込んでいく団で、先鋒の役割を担い、装備も出来るだけ軽くて丈夫なものを使っていた。

 

 無謀むぼうに見える闘い方も、一人一人がその都度冷静に立ち回る団として、他の団からの信頼は厚かった。


 屍騎士ゾナイトの鎧にゴンゴンゴン、拳を叩き込むヤルク。屍騎士ゾナイトは気にしない様子で大剣を振るいヤルクを狙うが、素早く避けるヤルク。


『こんな時はあれだな』

ヤルクは両腕をぶんっと、上から下に振った。装着していた籠手こてから、更に拳を覆うグローブが出てくると、指を通し拳を握り固めた。

『岩石を砕くナックル、お見舞いしてやるぜ』


 その少し前に、ゲンジとソウゴを呼びに向かったヤルク隊の隊員が、街の集会所の前で立ち往生していた。


『頼むから、団長達に会わせてくれよ』

鉄槍を持った見張りが四人、ヤルク隊の隊員を押さえ付けていた。


 押さえ付けられた第二兵団員は必死で叫んだ。

『緊急なんだよ、団の仲間が危ないんだよー』


 四人の見張りは顔を見合わせると、その内の一人が、

『その慌て振りは、ただ事ではなさそうだな、俺が取り次いで来る』

『おいサリアス、会議の最中だぞ俺達が責任をとわれるぞ』


 同じ見張りの者に言われたサリアスは、

『俺が責任を取るよ、取り返しの付かない事が有ってからでは遅いからな』


 見張りの男が止めるのも聞かず、サリアスは集会所の中に入っていった

『待てって、サリアス』

第二兵団員は、サリアスに何回も頭を下げていた。


 サリアスが集会所の中に入って十五分程して、ゲンジとソウゴが走って出て来て、第二兵団員に向かって来た。

『ゲンジさんソウゴさん』

『何があった』

『付いて来て下さい、歩きながら話します』


 第二兵団員はゾンビが襲って来てから、ヤルクの命令で知らせに来た事を話した。

『話しは分かった、ゾンビが出てからどれ位時間が経った』

『四十分程だと』

『そうか…、急ぐぞ』

 

 ゲンジ達は南門に急いで行き、報告に来たヤルクの隊員と自分の隊員を門の見張りに残し、武器を手にヤルク達の元へ向かった。

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