人脈と限界

『ではまたお会いしましょう。スーイさん』


『ちょっと待て!木星かぁ…交渉に?うーん

…もし良かったら此方から連絡入れとくが…

どうだ?木星とは付き合いが長いからな!!』


『アラッ!スーイさん、お言葉にぃ甘えても

宜しいんですかぁ?ゲーツはとても助かりま

す』


『良いとも、良いとも。水星を代表する者と

して当然の振る舞いだ。これぐらいさせてく

れ!』


『これは頼もしいお言葉だこと。スーイさん、

頼みましたよ』


(木星の交渉をスーイに委ね、ゲーツは水星

を跡にした。次なる惑星は金星…ゴージャス

な星。輝きは宇宙一である。早速スーイは木

星と通信を行い、事情を説明した。そして即

決で宇宙平和交渉は合意したのだった)


『さてと、金星に到着するまで少し時間がか

かりますから少し休みますかぁ。自動運転に

切り替えてっと…スヤスヤ…』


(その頃ミヨはスバルの実家に通信していた。

水星専用パネルについて追加の開発には余り

驚きがなかった。何故なら事前に開発してい

たからである。流石のミヨも実家の凄さに感

激が隠せないほどに見えた)


『先程、ご実家に通信したのですが、流石と

しか言いようがない程の返答でした。AI技術

でさえ追いつかない程に感激しました。それ

は一体その感覚なのか不明です。出来ればス

バルさんに教えてもらいたいですが可能でしょ

うか?』


『ミヨ、どうしたの?らしくないな?確信は

ないんだけど、きっとそれは五感じゃないか

な?』


『五感?…ですか?ミヨに五感の認識はない

ので分かりかねます。学習機能にも限界があ

ることが残念でありません』


『そっか。五感による予測プログラムがない

というわけか?ミヨ!其れは其れだろ?現に

ミヨは未来に希望を与えた。そして今がある。

これ以上の何を求めたいんだ?』


『ミヨにも五感の感じ方を知りたい。そして

助けになるのであればミヨは、ミヨは…本望

です』


(ミヨのAIとしての技術を超え、新たな進化

に目覚める時なのであろうか。スバルの心境

は複雑に違いない。そしてこれからの出来事

に果たしてついていけるのであろうか)

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