修行の連結
俺は少し前に確かに何かを観た。しかし、
また観えなくなる。この繰り返しで見えた物
…文字だった。
もしかしたら、ネガの様な高速で流れる文
字を繋げて言葉になるのか…本気か!かなり
厳しいぞ、これは!
『もしもーしっ!あー、あー、テス、テス、
聞こえるかい?スバル君?』
『えっ!あっハイ、聞こえます』
『これを使うのは久しぶりでね。色々なボタ
ンがあって、何だよ…アハハハッ!少し休憩
しよう。余り根を詰めると体に良くないから』
『ハイ!助蔵さん!このスクリーンは映画み
たいなものは観れるんですか?』
『勿論だよ!映画は好きかい?スバル君?』
『大好きです』
『おじさんも映画が大好きで、大好きでいつ
も観ているよ。最近は本を元に映画化されて
いる作品がとても心地良い。名のある人でな
くても感性、やっぱり作者は素晴らしいよな。
スバル君はどんな映画が好みかなぁ?』
『えっと…恋愛です。ミステリーもいいかな
ぁ』
『そっか、恋愛かぁ…映画の醍醐味だからね。
そうそう、ちょうど良いのがあるから観るか
い?』
『時間は大丈夫ですか?…そっか、時間は止
まってるんだっけ!ハハハッ!お願いします』
俺は恋愛映画を映してもらい…泣いた。
『良かったろ?おじさんもこの映画は何百回
も観たよ。最後のシーンは心を震わす』
そう言ったおじさんの声は涙ぐんだ声に聞
こえた。後でいい作品メモっとこ!
こうして細やかなおじさんとの共通感を味
わいつつ修行に励んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます