アギトの第三次世界大戦『核から石と棍棒へ』

『ThisMan』

アラブでも似た兵器が作られていた。

『ThisMan』はただの男の白黒の顔写真に見えるが、思考プロセスを操作する電気信号を含む脳ウイルス画像データだ。

このウイルスはATMや地下鉄の改札の金属から生体電気へと流れ込み、脳に刺激を与える。

この電気信号を受け取ってしまった人間は、脳そのものが受信機になり、アラブから送信された情報の通りに日常のあらゆるシーンに写真の男が現れるようになり、じきに行動全てを操作されてしまうというものだった。

遠隔で依存症、精神分裂、認知の書き換えを誘発することも出来る最悪の兵器である。