毎日同じ日

今日もここに来てしまった。いつも悲しい気持ちになる。ベンチに座ってボーッと淀んだ雲を眺めた。


「また公園にいるの?」


何でここにいるんだ?テスト期間中で誰もいないと思って安心しきっていた。君もいつもここにいる気がする。


「君はいなくていいよ、一人になりたいんだ」

「ふーん、そうなんだ」


君は僕の隣に座った。どうやら僕の声が聞こえていないようだ。それなら無視をするだけだ。また今までのように空を眺めた。隣からの視線感じながら。

すこしばかりは静かだったが、すぐに君が沈黙を破った。


「それでなぜテスト期間中にこんなところにいるのかな?」

「……君こそ何でここにいるんだよ」

「さあ?」

「僕も同じです」

「それはないよー絶対」


絡まれてしまうともう逃れられないのは分かっている。だからといって家に帰るのも違う。沈む太陽に見守られながら同じ所にとどまり続ける会話を重ねた。


「じゃまたね」


やっと帰った。僕も帰る時間になっていた。さっき見た雲は流れて違う雲が同じ所で空を塞いでいた。空が見えないように、空を見せないように。

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