100万人目の僕へ
だが、どの教授も首をひねった。この式はどうしたって解を持たないらしい。つまりは眉唾物だと。
だが、タイムスリップの研究をしている僕のもとに、こうして現実に次元の裂け目を突き破り現れた僕あての名指しの手紙なのだから、そこには何者かの強い意志を感じずにはいられない。
僕は意地と無理で数式をもとに、タイムマシンを完成させた。
そして、僕をのせ、タイムマシンは時間のなかを落下した。
あれから40年。
僕らはついに結論へと達した。
この手紙を手にする僕は、どうか警告としてこれを読んで欲しい。
この数式は不完全だ。これをもとにタイムマシンを作れば、それは一方通行のタイムマシンにしかならない。だから君は、けしてタイムマシンを作ってはならない。
さもないと、僕らはここにまたひとり、君を迎えることになる。
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