第25話 休息

枕元には、包帯を巻いた狐の姿のクラマが丸まり眠っていた。


花子さんは、僕のベットの隣の椅子に座り眠っている。


そして、黒服を着た少年が色々な雑用をこなしていた。


「おはよう御座います!佳様。」


「・・・誰?きみ・・・」


「わたくしは、佳様の新たな式神のミラーと申します。」


「新しい式神・・・?

全く覚えてない!や・・・。」


「佳様は、お疲れだった為!

仕方ありません。

ですので、これから・・・よろしくお願い致します。」


「あ・・・うん。

よろしく・・・」


「はい!これから精一杯、佳様にお支えさせて頂きます。」


「ところで、僕!どのくらい寝てた?」


「丸一日ですね。」


「1日かぁ・・・皆んなは?」


「クラマ様は、怪我がひどい為!寝続けていますが・・・佳様が起きましたので、もうすぐ目覚めると思います。

花子様は、昨夜!お目覚めになったのですが・・・佳様の手を握ると!また寝てしまわれました。」


「そうなんだ!」


そう言って、体を起こすと・・・


花子さんが、目を覚ました。


「・・・け・・・けい・・・くん・・・佳くん!!!」


「はい!」


僕は、ビックリして返事をした。


花子さんは、両手をギュッと握りしめて泣き出したので・・・


僕は、花子さんの手をそっと握りしめた。


すると・・・クラマも起きだし!


「主人〜!やっと目覚めたか!!!」


「あ・・・クラマも大丈夫?」


「私は、大丈夫じゃ!このとうり!!!」


「包帯、ぐるぐる巻きで・・・ミイラ見たいだけど!君が、大丈夫って言うなら問題ないか!」


「勿論じゃとも!」


「それでは、佳様!

花子様の体探しいかがなさいますか・・・?」


「何言ってるの!鏡じじい!!!

佳くんは、今目覚めたばかりよ!!!

無理に決まってる!でしょ!!!」


花子さんが、怒鳴って少年を叱りつけるが・・・


「・・・えっ!

君・・・鏡じじい!なの・・・!?」


「はい!元ですが・・・」


「えぇぇーーー!!!」


佳が、大声を上げると皆んなが驚いた!


「どうしたの佳くん?」

「どうした主人・・・」

「何か不都合でもありましたか・・・?佳様」


「いや!だって!鏡じじいだよ!

めちゃめちゃ好青年んじゃん!!!」


「はい!佳様の霊力により。

若返る事が、出来ました!」


「何それ!そんな話、聞いてない!

ならクラマは・・・!?」


「私は、もともとA級だし!

姿などは、変わらんよ・・・

しかし、主人と契約して!出来る事は、増えたぞ!」


「何?何処が変わったの???」


「まず!九個の尻尾を自分の分身として!

小狐にする事が、で来る様になったのぉ。

そして、何よりタマギツネの剣を具現化して

出せる様になったの。」


「そこな事、知らないし!

初めから出来るかと思っていたよ!」


「そんなわけ!なかろう・・・」


「もう・・・いいや・・・。

頭痛くなってきた・・・」


「大丈夫!佳くん」

「大丈夫か!主人!!!」

「大丈夫ですか?佳様!」


「うん。

大丈夫だから・・・もう少し寝かせて!」


「かしこまりました。

それでは、クラシックでもお掛けになりましょうか?」


「ありがとう・・・要らないから!

静かに寝かせて・・・」


「かしこましました。」


そう言うと佳は、目をつぶり・・・


深い眠りへと落ちていった。

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