マスターソード

@Zenritusen

第1話 晩年

ここに働かざりしわが手あり

ヴェルレエヌ


イこうと思っていた。先月から成績も悪くなり自暴自棄となっている私は抜くことだけが息抜きだ。ことしの正月、友達にとある違法エロサイトを教えてもらった。それは、なんでもファンクラブ制のクリエイターのエロい特典を無料で見れるというものだ。初めは正義感にかられて嫌悪感を抱いていたが今では一度の境を切りに毎日虜となっている。

今日は1月11日、世間は正月だが私の周りは受験だの鏡開きだので大忙しだ。だがそんなことは関係ない。

私は今日も抜くのだ。家からは出たくない。私は知人にあうたびに劣等感から引け目を感じストレスとなる。その為、誰にも合わずひたすら自分を慰めては寝るを繰り返すという一日の燃費の悪い日々を過ごしている。

将来はニートになるのかな…社会不適合者かな…そんな自虐にふけりながら暖房の効いた部屋でこたつとストーブに身体を許していた。

20分後…

種夫に電流走る。山田芳裕、ムーミン、これまで数々の戦士たちが股間に落雷を落としてきた。そして今その電流が種夫に落ちる。

『ふぅ』

種夫は右手を白く濁らせた。それ迄の興奮が直ぐに冷めかなりの倦怠感である。イカ臭い右手を左手で覆いすぐさま風呂場へ行きシャワーを浴びて息子を洗いに行った。

「ッ!亅

お湯の出てない状態でのシャワーに寒気と胸の内側に盛り上がりがした。

湯気の出るシャワーまで待たないといけない。

足についた水滴が更に体温を奪ってく。

突如暗闇となる風呂場。停電である。絶望した。

しかし、それも無理はない。恐らく電気の使い過ぎによるブレーカーの停止だろう。再起動すれば問題ない。

寒さで震えながらシャワーの流れ続ける音を背後に種夫は

直ぐに照明をつけ液状の息子との別れを済ませようとブレーカーを触ったその時。


To Be Continued…

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