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靴紐をかたく結んでから、膝裏をのばしてストレッチをする。吐く息は白く、鼻の奥が寒さでツンとする。背中を軽く伸ばしてから、ジャージの奥で熱く燃える鼓動を感じる。
わたしは一歩、走り出す。冷たい風が耳を撫でていく。走る先に、何があるのかわからない。でもわからないからこそ、足は動く。
行け、わたし。過去を振り切り、明日へと。
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