第13話 Sideシェラ
俺はシェラ。兄であるレマがすごい好き。最高だしとてつもなくよき、もはや尊い。俺の推し!
まあレマ兄が実力を隠していること、何か秘密があることくらい分かってる。
そこも含めてほんと最高。裏があるのも好き!!
ただあのくそ親父の目が腐ってるせいで俺が次期当主なのが気に食わん。俺は次期当主なんて器じゃない、合うのはレマ兄だ。つかレマ兄のためなら自分がどうなってもいいし何でもする。俺は次期当主になったレマ兄を陰ながら支え続けたい。レマ兄レマ兄うるさいと思うかもしれんが、それだけ俺にとって重要な位置にいるんだよ。
レマ兄を次期当主にするために俺様領主を演じ続けた。そしたらきっとレマ兄は決闘を挑んでくるだろうし、それで俺が負ければいい。そうすれば親父は俺に失望し、レマ兄を次期当主にすると思った。実際に始めたら計画通りに進んでくれた。でも徐々に計画が破綻し、思わぬ誤算が生じ始めた。
一つ、レマ兄が俺の想像していたのより強かったこと。強すぎて辺り一面消し炭にしたことにより親父が怒ってしまった。
二つ、親父が想像以上に脳筋だったこと。そんなことある?って感じの理由でレマ兄を追放したもん、あいつまじ許さん。
三つ、観客が実はロイス家お抱えの魔法使いでありレマ兄にスリープモアをかけてきたこと。
このせいで俺の計画は破綻し、レマ兄は冥界の森に入れられてしまった。
親父のことはもちろん許せないけど、計画が緩かった過去の俺も許せない。
レマ兄のいない世界は必要ないと思う。
それでも、だからこそ俺はレマ兄が好き。レマ兄は絶対戻ってくる。そのことを信じて待っていよう。
―――威張り散らす俺様領主を演じて。
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