第五十話 「предыдущее(先行)」

「Эй, ты снова видишь


 вон то здание?

(――――おい.... 


 向こうにまた、建物が見えるぜ....っ?)」


"ビュオァアア――――――――ッ!!


二叉路(にさろ)を右手へと進んできた


レベデワ達が、かなり激しくなって来た雪の中


馬を進ませて行くと、視界の悪い先の方から


アントンが体に凍る様な雪を張りつかせながら


馬を寄せ、駆け寄って来る


「какое здание на


 этот раз?

(....今度は、どんな建物....?)」


「Ах ах,

(あ、ああ....)」


「(Похоже снег


  становится сильнее,)

(かなり、雪が強くなって来たみたい....)」


"ビュウウウウウウウウウッ"


自分達の元へと戻って来た


アントンに目を向けると、


周りの吹雪が身に応えるのか


かなり重い様子で口を開く....


「вон там, Возможно вы


 ищете объекты


 относящиеся к 104 а


 не к руинам, Вероятно


 он построен как


 бетон но, Вау вау вау,

(....向こうの... 


 多分、"遺跡"じゃ無くて


 "104"の関連施設みてえだな...っ


 造りが多分コンクリートみてえだが...っ)」


"ビュウウウウウゥゥッ....


「Объект 104, Лебедева,


 Что вы собираетесь


 делать?

(104の施設か.... レベデワ.... 


 どうするんだ...?)」


「・・・・」


アントンより寒さがあまり身に応えていないのか、


それとも顔全体を覆える


マスクをしているせいなのか、無表情のジュチに


レベデワは今自分達が馬を迂回させている


山の先を見渡す.....


「на всякий случай, мы


 целимся в, то высокое


 здание, похожее на


 башню, прямо на


 другой стороне горы,


 теперь оно скрыто в


 тени горы не видно,

(・・・一応.... 私達が目指してるっ...


 あの高い"塔"の様な建物は....っ


 ちょうど山の向こう側....っ


 今は山の影に隠れて


 見えなくなってるけど....っ)」


"ブォォォオオオオオオオオオオ――――ッ


「Предполагается что


 целью является здание


 на вершине горы но


 если между ними есть


 другие строения


 конечно мы должны


 исследовать и


 это место,

(一応の目的は、山の先の"建物"の筈だが....っ


 その間に他の建造物があるなら


 その場所も、当然調査するべきだろう...っ)」


「(Заффер,)

(ザファー....)」


「・・・・」


"ビュオオオオオオオオオ―――――!


「Эй, что ты делаешь?

(おい、どうすんだ?)」


「...!? Э, да...


 В любом случае пойдем


 к тому зданию которое


 нашел Антон,

(・・・!? え、ええ...っ


 とにかく、その、アントンが見つけた


 向こうの建物の場所まで


 行ってみましょう....っ)」


「Ах,

(――――ああっ)」


「да,

(・・・・ダー)」


「・・・・」

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