739日目:なんだか妙な後輩に目を付けられた気がします……。

 八七代魔帝暦まていれき二四年・金牛きんぎゅうの月第八日・属性(土)・天気:雨


「あれ? 今日はアーシェ先輩と一緒いっしょじゃないの?」


 午後、第一図書館の自習室で『魔導司書まどうししょ見習みならい』の資格試験に向けた勉強にんでいたら、先日の後輩ルベルさんがまた声をかけてきました……。

 そうして、彼女は対面たいめんの席に腰をろすと、前回と同じく恋人への愚痴ぐち? をこちらがたずねもしないのに、勝手かってかたはじめます……。


 数十分後、言いたいことをすべて言い終えたのか、どこか満足げな表情で席から立ち上がると「またね、ティコ先輩♪」なんて微笑ほほえみながら、その場を立ち去るルベルさん。

 

 えぇ……もしかして、本当に愚痴をこぼすためだけに来たんでしょうか、あの

 はぁ~、なんだかみょうな後輩に目を付けられた気がします……。

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