灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記

664日目：なんで下がってるんです？

　八七代魔帝暦（まていれき）二四年・水瓶（みずがめ）の月第二十四日・属性(闇)・天気：曇り

　不味（まず）い、不味いです。

　夕食後、アーシェとカルド君、ハール君に声をかけ、学生寮の談話室で再び仮説熱力学（かせつねつりきがく）の勉強会をおこなっているんですが、これはいったいどうすれば……。

　前回と同じように、試験対策用の問題集をカルド君とハール君に解（と）いてもらったんですけど、二人ともなんで前より正答率（せいとうりつ）が下がってるんです？

　想定外の結果にアーシェと二人で頭を抱（かか）えていると、どことなくばつが悪そうに、だってなぁ～、と呟（つぶや）きながらお互（たが）いに顔を見合（みあ）わせるカルド君とハール君。

　はぁ～、もうこうなったら、試験に出そうなところだけを二人に覚（おぼ）え込（こ）ませるしかありませんね。予想が外れた場合は、運がなかったと諦（あきら）めてもらいましょう。