643日目:寝ている合間に……。

 八十七代魔帝暦まていれき二四年・水瓶みずがめの月第三日・属性(闇)・天気:晴れ


 えっと……いったいどういうことでしょう?


 昨日の夜、三十人の私が初級降霊術しょきゅうこうれいじゅつの個別課題に取り組むというみょうな夢を見たんですが……朝、目を覚ますと実際にそれらがすべて終わってるんです! なにこれこわい!

 いや、もう本当に意味が分かりません! ただ、現実問題として机の上には、筆跡的ひっせきてきに私が書いたであろう課題図書十七冊分の要約ようやくっているわけで……。


 そうして、不可解ふかかいとおし、もはや怪現象かいげんしょうというべき状況に困惑こんわくしていると、部屋の片隅かたすみ安楽椅子あんらくいすのミスラがキーコキーコとわざとらしく音を立ててれ動きます。

 もしかして、これはミスラとミスラさんの仕業しわざですか? はぁ~、ちょっと今から話をしましょうか、貴女あなたたち?

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