414日目:窓の外の騎士団長

 八十七代魔帝暦まていれき二三年・双児そうじの月第十九日・属性(全)・天気:曇り


 中級薬草学の授業中、なんとなく窓の外へ視線を向けると、意外いがいな人物が目にんできました。


 距離があるため顔や表情までは確認できませんが、赤い髪を炎のように逆立さかだて、騎士団の制服に身をつつんだ、忘れもしないあの外見がいけんは間違いなく、現騎士団長げんきしだんちょうです!

 そうして、近くには遠目とおめでも分かるほどに何度もお辞儀じぎかえすシイア先生となぜかほこらしげに胸をる未来の騎士団長様の姿が……。


 なんだか嫌な予感がしますね。なにがあったかは知りませんけど、あの様子からして騎士団長様きしだんちょうさま一派いっぱが一段と調子に乗る気がします。

 そんなことを考えていたら、よそ見をしていたせいか、先生に注意されました。

 はぁ~、色々と最悪です!

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