　八十七代魔帝暦（まていれき）二三年・双児（そうじ）の月第五日・属性(全)・天気：晴れ

　今日は中級薬草学の授業で蔓穂蘭（つるぼらん）という、見た目が不凋の百合（アスフォデル）とそっくりな薬草について学びました。

　ちなみに、姿形（すがたかたち）だけでなく薬効（やっこう）も非常によく似ているんですけど、不凋の百合（アスフォデル）のほうが蔓穂蘭（つるぼらん）よりも希少（きしょう）で高価なうえに、薬にした場合の効能も数段高いそうです。

　つまり、不凋の百合（アスフォデル）の劣化版（れっかばん）的（てき）な薬草なんですが……ふふっ、おかげでいいことを思いつきましたよ！

　この蔓穂蘭（つるぼらん）みたいな材料を使用すれば『夢の雫（ドリーム・ドロップ）』の調合費用を格段（かくだん）に抑（おさ）えられるかもしれません！

　もちろん、本来の薬に比べたら効果は随分（ずいぶん）と落ちるでしょうけど、試しに何度か使ってみるだけなら、それでも十分な気がします！

　よし、図書館でまた色々と調べてみましょう！

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