310日目:見知らぬ先生に呼び出されました……。

 八十七代魔帝暦まていれき二三年・双魚そうぎょの月第四日・属性(炎)・天気:曇り


 放課後、ユリンという聞き覚えのない魔術師名まじゅつしめいの先生に突然呼び出されたんですが、職員室で待っていたのは、やっぱり見知みしらぬ先生でした。


 病的なほど肌の白い小柄こがらな女性で、腰までびた黒髪くろかみと黒い瞳からさっするに、特異色とくいしょく持ちでないなら、闇属性やみぞくせい魔術師まじゅつしの先生だとは思うんですけど……う~ん?

 用件の見当が付かず困惑していると、あの安楽椅子あんらくいすは元気かな? と微笑ほほえみつつも、こちらを探るような眼差まなざしでユリン先生がたずねてきます。


 もしかして、私が使つか契約けいやくを結ぶ前に、安楽椅子のミスラを研究資料として引き取っていった先生って、この人なんじゃ……。

 うん……とりあえず話し合いましょう、先生! 悪いのは私ではありません!

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