296日目:魔導具工房棟の仮設棟

 八十七代魔帝暦まていれき二三年・水瓶みずがめの月第二十一日・属性(炎)・天気:曇り


 放課後、魔導具まどうぐ製作せいさくの先生に会うため、爆発事故で半壊した魔導具工房棟の敷地内に建てられているらしい、仮設棟かせつとうにやって来たんですが……なんか、凄いですね。


 仮設という話だったので、小屋程度の建物を想像してたんですけど、目の前の白い箱のようなそれは、以前見た工房棟と変わらない大きさのような気がします。

 ただ、棟内とうない内壁うちかべなどのない倉庫のような構造になっていました。そうして、そこには爆発事故をまぬがれたと思われる様々な魔導具が、無秩序むちつじょに積み上げられていて……。


 はぁ~、指からはずれないティコの指輪が試験に影響しない証明書を書いてもらうためとはいえ、こんな場所で先生を探すのは苦労しそうです……。

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