264日目:長い研究になりそうです……。

 八十七代魔帝暦まていれき二二年・山羊魚やぎうおの月第二十日・属性(水)・天気:曇り


 午前中に属性魔術の実技実習があったので、昨日気づいたことを早速さっそくピスト先生に質問してみたんですが……疑問は解消しませんでした。


 というのも、どうやらピスト先生は『熱を魔力の一形態いちけいたいである』と考えているみたいなんです。

 なので、研究中の特殊魔導陣とくしゅまどうじんも、それを前提ぜんていとしていて『熱が魔力の一形態ならば、炎属性魔術で生み出した熱を発生元の魔力機関へ還元することでも、それらを動かせる』という考えなんだとか……。


 そのため、私の質問へ答えを出すには、まず先生自身の学説や研究を再検証さいけんしょうしないといけないそうです。

 これは長い研究になるね、って先生はなぜか楽しげに笑ってましたけど、私は不安しかありません。

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