　八十七代魔帝暦（まていれき）二二年・馬人（ばじん）の月第二十四日・属性(光)・天気：晴れ

　休日返上（きゅうじつへんじょう）で、魔術学校祭の最終的な準備に校内を駆（か）け回り、夕方。

　お腹をすかせ学生寮に帰ってくると、食堂の前に大きな人だかりができていました。どうやら、夕食の時間なのに、食堂の扉が閉（し）まっているみたいです。

　予想外の状況に困惑（こんわく）していると、周囲の生徒たちからも次第に愚痴（ぐち）や不満の声が漏（も）れ始めます……。

　しかし、食堂の扉が開いた瞬間、それらは全て歓声へと変わりました。

　だって、扉の先で先生や寮監（りょうかん）、先輩たちが『魔術学校祭・前夜祭』の横断幕を掲（かか）げ、普段とは違うご馳走を沢山用意して待っていたんです！

　ふふっ、前夜祭があるとか全然知りませんでした。よし！　しっかり食べて明日からの本番も頑張りましょう！

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