　八七代魔帝暦（まていれき）二二年・金牛（きんぎゅう）の月第九日・属性(炎)・天気：曇り

　うぅ……今日は朝から最悪でした。

　リトラと登校していたら、正門で昨日の金髪王子たちが待ち構えていたんです。

　そして自信満々に言うんですよ？　喜べ！　お前たちを俺の側室にしてやろう！　って……当然、即お断りし、急いで教室へ逃げ込んだんですが……。

　もう噂は広がっているらしく、百人近いクラスメイトほぼ全員から好奇の視線を浴びせられました。

　放課後は担任のロイン先生に呼び出され、リトラと職員室へ。

　理由は金髪王子の件。曰（いわ）く、あの手合いは他にも増えるだろうと……。

　解決策として騎士団への入団を薦められますが、笑顔で断固拒否しました。だって、結局は私たちの魔術適性（まじゅつてきせい）が目当てですよね？　絶対に騙されませんよ！

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