第82話 支援系付与魔法
狩りの開始だっ!
と言いつつ、シーバスに偵察してもらって、準備を進めただけなので、これから作戦の立案である。
何かある?
「正面突破っ!」
「暗殺…ですかね」
却下っ!…つ~かパワーレベリングだっ
「ええっと…頑張る!」
むん!と両手を胸の前で拳をギュッとするセイ兄。…よし、それで。
「「おい」」
義祖父さんとシーバス、脳筋二人からのツッコミ。いや、ごめん。
………ちゃんと考えようか。
と言っても大筋は、セイ兄の散弾型改良スリングによる投石からの俺の広範囲魔法で決まってるから、あとは釣りだしだけなんだけれど…。
「では私が集落内を引っ掻き回して釣りだしましょう」
「それを儂が引き付けておけば良いか…」
シーバスは良いとして、義祖父さんは盾役タンクじゃなくて魔法剣士だったんだろ?盾役タンクなんて大丈夫か?
「ん?儂にも
ホントかよ…どんな中衛の魔法剣士だ…。まあ、良いけど…。
じゃあ、ソレでいこう。
キングをセイ兄の投石が届く距離まで吊りだして、吊りだすまでは義祖父さんが我慢。シーバスはセイ兄の投石回数を確認してタイミングを見て、義祖父さんと離脱してくれ。
二人の離脱を確認したら俺が魔法撃つから。あと義祖父さんは反撃しないでね。
「その前にユーリウス…お前の支援系付与魔法はどのくらい持つんだ?」
ん?効果時間?そうだな…多分一時間くらい持つかな?
「一時間っ!?そんなに………規格外過ぎる」
「ですね。そんなに効果時間の長い支援系付与魔法は聞いたことがありません…」
そうか?前世、勇者の頃は俺の支援系付与魔法だと専門職より効果はちょっと弱いみたいだし、効果時間が長いだけ…って感じだったけど。
まあ、有用なら良いか。
簡単な作戦だけど、こんなもんだろう。じゃあ支援系付与魔法かけるよ。
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こんなもん、かな?義祖父さんには俺がスキル『金剛』とか『鋼体』とか持ってれば付与したかったんだが…。
「う、お…これは?」
「こ、これほどの支援系付与魔法は初めてですね…」
「わあ…力が溢れて…」
三者三様の反応だが悪くないだろう。
これで整った、かな。
「ふむ、これなら無傷でいけそうじゃな」
「そうですね」
「僕も頑張るよ!」
フンスッ!と荒ぶるセイ兄が可愛い。オッサン二人は…別にいいか。
じゃあ作戦開始ってことで…義祖父さん、シーバス、頼んだ。
「おうっ!」
「はい、お任せを」
言った瞬間、義祖父さんは走って行き、シーバスはその場から消えた。…忍者かよ。
セイ兄は様子を見守り、俺は静かに魔力を練り上げ始めた。
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