第77話 エンジェルダウン!後日談
コモノ侯爵の拠点に武力介にゅげふんげふん…いや、間違ってはいないか。
突撃したあとのお話。
義祖父さんとグラム商会長が騎士団を引き連れて拠点に突入後、拘束されている侯爵と壁にめり込んでいたり天井に刺さっているゴロツキ共を捕縛。
証拠は侯爵の目の前に積み上げられていたので、それを確認した騎士団は侯爵相手でも容赦はしなかったようだ。
どちらかと言えば義祖父さんとグラム商会長は拠点内の現状…侯爵が拘束されていたことや、ゴロツキ共の惨状について…のことの方が誤魔化すのが大変だったとか。
侯爵はこの後、廃爵後奴隷落ち。重犯罪奴隷として鉱山に送られた。侯爵家の一族郎党、とまではいかなかったが一族は今後肩身の狭い思いをするだろう。
この事件の後、ゼハールト家を狙うような馬鹿な奴らは減ったものの、ゼロ…とはならなかった。…が、そこはグラム商会が力を増したことで抑えることが容易になった、らしい。
どうやったか…までは聞いてはいないが、力を増した…と聞いた時にグラム商会長が悪~い顔をしていたので、だいたいはお察しである。
「きっと悪いことしてるのよ」
「間違いないわね」
こそこそと義祖父さんと話す俺たちにグラム商会長が「おいっ、主婦かっ!あと、こそこそ出来てねえっ!」とツッコミを入れたかどうかは不明である。
騎士団から懸賞金を貰った。
ゴロツキ共の中に高レベルの賞金首がいたらしく、倒してはいない
貰ったのは当然、義祖父さんとグラム商会長。俺はその情報をゲットし、二人が懸賞金を受け取った帰りにホクホクと笑顔の二人を強襲。
「懸賞金…貰ったらしいね?」とニッコリ問い詰めると…
「な…何故知っとるっ?」
「何故バレたっ?」
と悪者全開な台詞を吐いていた。
やはり俺に内緒で使う気だったのか…情報提供感謝する、シーバス。今度、マヨフェスを開催してあげよう。
俺は二人と手を繋ぎ、ヴァーチェの街を歩く。端から見たら祖父二人と間に孫…の図なのだが…
「い…痛いぞユーリウス。もう少し弱く…」
「痛え…ちょっと力を抜いて欲しいかなぁ」
「ん?」
「「………何でもないです」」
ギリギリ…と音がしそうな感じで二人の手を強く握る。弱音を吐いたらニッコリ笑顔で拒否である。
このままグラム商会まで行き、懸賞金分配の話をする。
「俺が半分、二人は残りを半分ずつ…以上っ!」
「「………はい」」
話が秒で終わったことは言うまでもない。
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