父親

別居している父親が介護老人になった


昭和の父親という形容詞がピッタリな

無口で威厳のあるかっこいい父だった


ラガーマンだった父は

試合で肋骨を折っても会社を休まなかったが

40歳にして生まれて初めてひいた風邪で

1週間会社を休むというおかしな一面もある


体調が悪いのに病院に行かず

周りが心配しても『大丈夫だ』の一点張り

いよいよ身体が動かなくなって

本人も限界を感じて行った診察で

『あと1日遅れてたら危なかったです』と

即入院になった


『限界まで我慢しなければ良かったのに』

周りはそう言っていたが

それが父親の生き方だから仕方ない


小さい頃は一緒にスポーツをした

年頃になり威厳のある厳しい父と

どう接していいか分からなくなり

少しぎこちなく接してしまっていたと思う


今、やせ細った父を前に

出来るだけのことはしてあげようと思う


これまでのありがとうを全部伝えるために

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