老い

同居している今年で卒寿の祖母は痴呆だ

発症前の記憶は人並みにはあるが

発症後は物事を記憶として植え付けられない


仕事から帰ると

その祖母の目の周りが鬱血していた

まるでドラえもんの

ジャイアンにやられたのび太のよう

しかし本人に聞いても

記憶がないため原因も分からない


本人は痛みもなく普通に過ごしている

鏡を見せると痛い箇所を訴えるが

鏡を手放せばすぐなかったことになる


そんな祖母を見ていて

自分が痴呆になったらと考える事がある

自分の記憶がないということを

自分が認識せずに過ごす


老いることを

不幸ではないと言う人もいるが

やはり体力が落ちたり

疾患にかかりやすい事を考えると

幸せなこととは思えない

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