第十七話「馬と鹿」
2023.4.27(木) 2:45とある酒場….
楽の父
だーーーーーーーから言ったろう。
楽は天才だよ。
あたしの娘にふざけた口聞いた忌々しいあのジジイ…
泣いて頭下げたって許しゃしないよ。
楽一
(娘可愛さに大師匠に逆らっちゃうんだもんなぁ….)
楽蔵
(そのせいで地方でしかやれないし...)
楽一
(うちの一門がパッとしないのもそのせいだし….)
楽蔵
(お嬢は何も知らないけどな…)
楽の父
おい!
おちょこが空いてんだよ!
まったく…いつまでたっても気が利かないね。
楽蔵
師匠〜そろそろ帰りましょうよう…
楽の父
バカ言ってんじゃないよ!
こんなめでたい日に飲まない阿呆は廃業しちまいな!
楽一
え、師匠に逆らうような奴は破門だ!
って捲し立ててたじゃないですか。
どこがめでたいんですか?
楽の父
…バカな子だよ。
三つの時に私に一方的な約束しやがって。
覚えてんのか覚えてないのか、ずーっと守ってんだ。
この世界じゃ女は大成出来ねぇ。
もっとまともな稼業やって、まともな仕事してるいい男捕まえろ、っつっても聞きやしねぇ。
男モンの服着て、
男の真似ばっかりして、
ずーっとあたしに隠れて稽古してやがんだ...。
ああいう言い方してやんないと、またあたしの顔色伺っちまう。
…やっと好きなもんやりたい、ってあたしに言って来たんだ。
こんな嬉しいことがあるかい…。
楽一
(結局10本差で負けちゃうんだもんな…
師匠も腕が落ちたわけじゃないのに…)
楽蔵
でも俺お腹すいて…
ラストオーダーとっくに終わってるし….
楽の父
あぁ?
しょうがないねぇ…
ほら、あそこに蕎麦屋がいるから
二人で食ってきな。
蕎麦屋
そばぁうぅ〜〜〜〜……………………….
はぁ……
楽蔵
(どうみても不味そうだよ…)
楽一
(ありゃ立川あたりで有名なハズレ屋じゃねぇか…
なんでったってこんなとこに...お前のせいだぞ楽蔵….)
楽の父
ほら!噺家なら15文ありゃ足りんだろ!
2人で30出してやるから行ってきな!
楽一と楽蔵
へ〜〜〜〜い…..
・・・・・・・・・・・・・・・
同日、7:00。
華ヶ谷駅改札。
兆
「おはよ〜〜」
銀
「おはよ〜!」
兆
「元気ないね?どうしたの?」
銀
「ん〜〜ちょっと色々話してたら夜遅くなっちゃって…」
兆
「お父さんと?どうだった?ギターの話。」
銀
「……うん。いいよっ、って言ってもらえた!」
兆
「よかったじゃん!やったね!」
銀
「うん!実はもう支払ってあって…
早ければ今日の放課後に部室に届くって!」
兆
「すごいじゃん!楽しみだね〜」
銀
「うん、練習頑張ろうね!」
兆
「そうだね。いっぱい、楽しもう!」
第十七話「馬と鹿」おわり。
image song.
米津玄師「馬と鹿」
https://youtu.be/ptnYBctoexk
第十八話に続く。
・おまけ
当たり屋、ハズレ屋、ってどこの流派が元なんでんですかね。
時そば研究、いずれしときたいです。
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