(二)-12
ルートA。それはティムたちの前を通り、待機させている車に乗り込み、内堀通りを南下してアメリカ大使館へ逃げ込むというルートだった。
ティムは「アレン!」と声を上げた。
「キングの道を空けろ!」と続けた。
近くでは制服の警察官が呆然と周囲を見回しているだけだった。メガネをかけた中肉中背の男で腕章には1と入っているから、エリート部隊なのだろう。しかし、一般人の避難などやることは山ほどあるのに、動けないでいた。それをみるとティムは腹立たしく思ったが、とにかく、そんなことよりも大統領を退避させることが優先だった。
そうして演台から大統領がシークレットサービスの屈強な男たちを盾にしながら演台から降りてきていた。その間、ティムとアレンは民衆に叫びながら通路を確保しようとした。
(続く)
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