『元カレのママと付き合う女の話』の裏話

市亀

プロローグ:愛と罪を数えながら……の裏

 カレママ裏話へようこそ!

 こちらでは本編の裏話をゆる~くお届けしていきます。


 作品紹介にも記しましたが、該当エピソードについてネタバレ全開で語っていきますので、読む順番にはご注意ください。本編を読んだ直後にこちらに来てもらうと良いんではと作者は思っております。


 前置きはこの辺にして、早速プロローグについて。



 ◎エピソードタイトルの元ネタ


 本編のエピソードタイトルは実在作品からの引用であることがほとんどです、その由来もこちらで説明していきます。


 今回は特撮ドラマ『仮面ライダーW』における決め台詞「さあ、お前の罪を数えろ」より発想しました。これは分かる人も比較的多いのでは(TLが偏っているので正常な判断ができていないオタク)

 作中において、義花&仁輔は子供の頃から特撮が大好きで、二人の関係性や人生観にも影響を受けています。その中で特に思い入れが強いタイトルは『W』を元ネタとしているので、今後も頻繁に引用されています。

 加えて『カレママ』は略奪愛の話です。最終的にはそれぞれが前向きな着地を見せるとはいえ、ストレートに良い話だとは思っていません。人の妻を奪いにいく主人公が、その罪悪感と向き合いつつ目標へと歩んでいく……というニュアンスも出したかったので「罪」を入れています。



 ◎エピソードの狙い


 市亀は長編において「時系列ラストをプロローグで描く」スタイルをやりがちです。メインキャラの別れであったり、数年後からの匂わせであったり、本編で高校生だった子が親になっていたり。

 今回も回想のような語り口ではありますが、「詩的な匂わせ」以上に「展開の説明と念押し」を重視しました、それこそあらすじのように。


『カレママ』はガールズラブですが「主人公と交際するくらい近しい男が出てくる」「最終的に夫婦仲を引き裂いて女同士でくっつく」という、好みの分かれそうな要素も入っています。そういうのが出てくるだけで嫌、という人にこの先を読んでもらうのは申し訳ないですし、百合目当てで読んでもらった人に「これほんとに百合でくっつくかなあ……」と心配をかけるのも避けたかったので、ここで念押し。


 加えて。ヒロインの咲子が義花にとって「元カレのママ」であるのと同時に「実質ママ」であることが重要ですし、義花の亡き実母である実穂もキーキャラなので、そこも強調しました。


 説明要素が強く詩情は薄めですが、重大なネタバレは避けつつカップリングを明示して期待を高める……という狙いには沿った冒頭になったかと思います。

 そう、これでも重大なネタバレは避けています。『名探偵コナン』でいえば、どこでどんな事件が起こるか言っているだけで犯人やトリックは言っていない。伏せられているカードの方が多いです。


 何が待っているか、お楽しみに!

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