第35話 呪いの森

 ジール

 「ハイエルフの集落か、どうも遅いではないかなディードリット」

 ディードリット

 「巫女のご到着ね」

 ジール

 「うむ、カノン以下は森に捕らわれた、問題はない、エントの契約者の長老殿、火と月と正義と断罪の巫女、今はジールと名乗ってる」

 頷いた。

 ジール

 「うむ、エントの契約者の長老殿に、エントの力を解いてもらいたい」

 長老

 「巫女とやら、何故だ?」  

 ジール

 「うむ、実に勝手な意見だ、森の呪いを解いて、移動したい、他は特にない」

 ディードリット

 「パーンとは違う男性だけど、こういう性格」

 ジール

 「手段は森の契約者の長老殿を魅了に虜にするか、それとも要請に解くか」

 長老

 「魅了?」

 ジール

 「ああ、専門は魅了だ」

 この長老は森に聞いた、このジールは魅了の術を与え、虜の長老は森を解いた。

 ジール

 「魅了の術が専門でな、この虜が専門なんだ、魅了された虜は忠実な愛の奴隷だ」

 治療の魔法、解除された長老。

 ディードリット

 「魅了されて森を解いた」

 ジール

 「長老殿では勝てん、魅力依存攻撃魔法の魅了の専門の長老位だ」

 大量に移動中。

 ジール

 「魔女の森が開いた以上は争いも早い、だが時代の坩堝に聞いた事もない生き方を一つ位は得たらどうだ、違う暮らしに違う朝日も悪くない」

 長老

 「無用だ」

 ジール

 「まあ、別にいい、ハイエルフの人生に不満はない、だが生きているように死ぬ、ダークエルフは生きたエルフ、ウッドエルフは生きたエルフ、ハーフエルフは生きたエルフ、ハイエルフは生きるように死ぬ、代わりではない、だが未来永劫にダークエルフが永遠のエルフ、よってハイエルフは死んでもいい、代わりにウッドエルフ、ハーフエルフ、ダークエルフがエルフとなる、記録になくていい」

 全員は言葉に問題を指摘、だが話し合いと会話に話し合いも多少。

 ジール

 「そうではない、生きる力がない、枯れた枝は死んでもいい、若い枝が森になればいい、他はいらん、巫女が許す、イフリート、アルテミス、ヴァルキリーが許す」

 性格の内容がハイエルフ達にいないタイプ。  

 ジール

 「ディードリットが森になればいい、枯れた枝は死んでもいい、他は不必要だ、老害は死んでもいい、巫女が位より火と月と正義と断罪に許す」

 ディードリット

 「即決即断、しかも強引、大半に強制的、でも悪くない、不思議な位に悪くない」

 長老

 「若いディードリットが森か、気が長いが、森か、ディードリットが、気が長いな」

 ジール

 「案外、早いと判断してる、多分、違う意味に若いとは早いから」

 このジールは立ち去る。

 大移動、このジールは立ち去る。

 


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