霞んだ視界に映るのは

あの時の楽しかった記憶

最後の時は

酷く醜い姿になっていた


狂ったように愛し愛され

取り憑かれていた体は

解放されて抜け殻になる


余分な物は吐き出して

愛情だけを蓄えた

抜け落ちた心は

何も残らない無色透明な器


拾い集めることも

掬い上げることもなく

すり抜け入ってくる事は無い


壊れた体と心

中身の無くなった器は

黒く濁り始めた

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