十二支になりたい

まめでんきゅう–ねこ

序章 歴史の絶海へ

第0話 古の出来事

「来たぞーーーーーー!逃げろーーーー!」

カーンカーンカーンカーンカーン

鐘の音が鳴る。警告音だ。

ヒュルルルルルルルルルルルルルル


……ズドォォォォォォォォォオォォオォォォォオォオオオオオォォォォォォォォォォォォオォォォォォォォォォォン


どこかに何かが墜落した。その音がかき消せないほどの悲鳴。逃げ狂う人々。建物も、道路も、車も、森も、海も、要塞も、全て焼き尽くされた。この国を象徴する蝶も、あの炎の中に包まれていった。









神は元凶を封印した。残された人々は神を讃え、元凶をひたすら憎んだ。











あれから数十年。動物たちは文明的動物と野生的動物に分かれた。文明的動物は人間と同じような生活をし始め、野生的動物はそのまま動物のような生活をし続けた。





文明的動物は人間をも上回る知能と技術、そして繁殖力で勢力を拡大し、地球上全ての土地に生息域を広げた。人類は動物たちに押され、歴史の絶海へ流されていった。

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