第6話

今日見た夢は、店に何か見つけてうっかり話しかけていたら、誰かに見つかるというものだ。あー、これは昨日やったやつじゃないか?人に見えない人が見えてしまったから。あー、今日もやっちゃうのかな。

その後、どこか寺に場面が変わって、どこか走って…怖いものと対峙することになる。俺にそれは襲いかかってきて…


「わぁーー!!」


「おい、しっかりしろ」


よかった目が覚めた。


「また夢かよ」


「…うなされてた?」


「唸ってたぞ。お前疲れてんだ」


刑務所内では大騒ぎになった。俺がいかれてしまったんだとみんな思ったから。夢にうなされたなんて、信じてくれたのは隼人だけだった。看守たちは、静かにしないと刑期を延ばすぞ、なんて言ってきたけど。夢の中だし、無意識だからどうしようもない。結局何度も大騒ぎしたりして、精神科の先生が来たりした。悪夢を見るのはしょうがないから睡眠薬を飲んだらいいと言われたけど、結局だめそうだった。夢ははっきり覚えていて嫌になる。本当にあったことのように感じるんだ。


「寝る」


「次は静かに寝てくれよ」

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