③空飛ぶバカップル
子供戦車
プロット
◯参考作品
ダンジョンズ&ドラゴンズ(特に「ドラゴンランス」シリーズ)
ソード・ワールド2.0/2.5
◯世界観
人間が基本的に存在せず、エルフやドワーフ、オーガ、ゴブリンなど、所謂亜人種が世界に繁栄している世界。人種だけで最多なのはゴブリンだが、発達した文化圏の主要人種となるとエルフ・オーガ・獣人系種族が多数を占める。種族間の交配に関しては、進化のルーツが哺乳類ベースの者同士、爬虫類ベースの者同士などは可能であるが、ルーツが異なる種族(例えば鳥類ベースの種族と魚類ベースの種族など)とでは行えない。
現在の文明時代の前に少なくとも2回大きな文明が滅ぼされている。
最初に繁栄していた文明は魔法により統治されていた時代であったが、この世界の力以外の技術を取り入れようとした魔法使いの手により異界の門が開き、人間(この世界では"異界の民"と呼ばれる)が紛れ込む。この人間によってもたらされた知識が技術の機械化に発展し、魔法に頼らず魔法と同等かそれ以上の力を、魔法の才覚のない者が扱えるようになる。それまで魔法技術を独占し支配者階級にふんぞり返っていた魔法使いたちはこの急激な技術革新に反発し”異界の民”を処刑し、機械や科学の技術者たちをも打ち滅ぼそうとした。これにより魔法使いたちと技術者たちとの間で全面戦争が勃発し、魔法使い側が敗北する事で終止符が打たれる。
次に生まれた文明は技術者たちによる機械や科学を駆使した文明であり、魔法の存在も相まって現代社会以上に発達したSFの様な技術力を持っていた。しかし前時代の戦争の発端となった異界の門は完全には閉じられておらず、時折世界各地にまったく無差別的に"異界の民"が来訪する事象が発生し続けていた。"異界の民"は所謂「チート持ち転生者」である事が多く、身体の見た目にそぐわない怪力や敏捷性を備えていたり、災害級の魔法を平然と放ったりと非常に危険な存在であった。またこの世界の住民をモンスターと認識して敵対する事すらあった為、世界全土で「異界の民は見つけ次第殺処分すべき」とされた。これは主人公たちの住む時代でも一般常識として残っているあたり、かなり徹底したものであったとされる。しかし殺処分を何らかの手段で免れた"異界の民"らが反発し、各地で災害レベルの破壊行為をし尽くした結果、文明は滅び大きく文化レベルが後退する事になった。なお"異界の民"たちは彼ら同士でも戦争状態となり、最終的に発端となった者たちすら死滅した。
主人公たちが生きる時代は前時代の文明崩壊から約500年後であり、「復興の時代」と呼ばれている。
魔法が存在し、またその系統が3種類に分けられている。またそれぞれの魔法を行使する際、それぞれ異なる「月」の満ち欠けの影響を受ける。青白い輝きを放つ月「サミィール」はこの世界の神々の力を信仰する者たちに分け与える為、この系統の魔法は「神官の魔法」と呼ばれる。黄金の輝きを放つ「ユゥディル」は、自然現象の具現化たる妖精たちや、生き物の魂が転じたものである精霊の力を借りる際の仲介役となり、この系統の魔法は「妖精霊の魔法」と呼ばれる。鈍い赤褐色の輝きを放つ「シルアツル」は、魔術師本人の力を行使する際の魔法である「魔術師の魔法」系統の魔法に作用し、その満ち欠けが制御のしやすさに影響を与える。各月の名前の由来は旧日本海軍白露型駆逐艦「五月雨」「夕立」「白露」から。
北大陸と南大陸に大きく文化圏が分断されており、主人公たちが拠点としているのは北大陸の北西部に位置する「シルバーウィング帝国」の街「スパロウウィング」国の名前は「金属+動物の部位」で統一、地名や市町村名は「動物名・動物の部位名」などで、厳密な統一ルールはないが緩く縛る。公用語は「北大陸文化圏共通語」、通貨単位は「ゴド」。軽食程度で約50ゴド、しっかりとしたディナーで150~200ゴド程度で、日本円で大体10円が1ゴド相当。
春夏秋冬の四季があり、かつそれぞれの季節は一部の信仰される神らと関連付けされる。春を司るのは大地と生命の誕生を司る地母神「ホウガエチュード」、夏を司るのは水と太陽の武神「ティダロック」、秋を司るのは風と天候を操る旅神「フラウハミング」、冬を司るのは死と氷の守り神「チルレクイエム」である。主に信仰を集めているのはこの四柱であるが、新興宗教や非合法な邪教の神も場合によっては追加する。各神の名前は「それっぽい言葉+音楽用語」。主人公たちが信仰しているのはフラウハミングであるが、この神はかなりいい加減で「神官の魔法」の一部が不安定になるという欠点を抱えている。その代わり祈りを捧げる際もタメ口だったりラフな格好が許されたりと、良く言えば器が大きくおおらか、悪く言えば雑である事が許されている。
一般的なファンタジー作品同様、冒険者という職業が確立されている。主な仕事は害獣扱いの魔物の駆除や未発見・未探索の古代遺跡(前時代の建造物)の調査、加工用の材料調達、異変やトラブルの解決など、おおよそのファンタジー作品のそれと同等。ただし、依頼だけで食っていくのは初心者に限るとされ、中堅どころにもなると自分たちから周辺探索を行い稼ぎを得る事の方が多くなる。
またそんな冒険者たちを統括し、社会的地位を保証している組織として「冒険者ギルド」が存在する。こちらも概ね多くのファンタジー作品と同じ役割を担っている。
ステータスだったりレベルといったゲームっぽさを感じるメタ要素は存在しない。
この作品は北大陸文化圏共通語で書かれた作品を現代日本語に翻訳したという体で書かれており、語り手は翻訳者とされる。その為、翻訳の際に現代日本に存在する慣用句や名詞などが当てはめられている。また翻訳されているのはあくまで北大陸文化圏共通語のみであり、その他の言語は翻訳されず発音のみが記される。
◯主要キャラクター
シードル=ショットグラス
・見た目
灰色の髪の毛で長髪、髪の色と同じ翼が背中に生えている「
・性格
ややお調子者であまりデリカシーはない。頭の回転が速く、大雑把なようで慎重派かつ打算的。「人を助ける時に理由は必要ない」と主張する手合いには懐疑的で、むしろ理由があるからこそ納得するタイプ。決して善人ではない。むしろ善悪で言えば悪側の人間。やや潔癖症なところがある。
・セリフイメージ
「ほーら、運命の相手とごたーいめーん!」
「うるせぇ知らねぇよ! 俺だって溜めたくて溜めてる訳じゃねえよ! 出せるもんならさっさと出してぇよ!」
「何でうんこ出ねえんだろうなぁ……」
「んひいいいいい!」
・その他設定
リトルウィングの村出身の有翼人で、同郷の幼馴染であるシュールリー=ワインセラと恋人同士の25歳。種族の異なる二人同士で子供を成す方法を探し求めて冒険者となる。冒険者としては中堅どころ。牽制用に弓を使う事もあるが精度は悪い。
代謝がかなり良い方で、いくら食べても太りにくい体質。だがその一方で便秘になりやすい体質でもある。シュールリーを愛しており、また信頼している。その為会話が阿吽の呼吸で進み、傍から見ればベテラン漫才の様な掛け合いに見える。
種族的に飛行することができるが、飛ぶには一定速度以上の助走が必要となる。また、自身の体重や身に着けているものなどの重量によっては飛行することが困難となる。その為便秘が致命的。溜めすぎた便によってケツが裂ける事多数経験あり。
名前の由来はリンゴを発行させた同名の酒の種類と、酒を飲む為のグラスの種類から。
シュールリー=ワインセラ
・見た目
金髪のツインテールで、耳の上から前方に突き出し頭部を守るような形に曲がった角が生えているサキュバス。瞳は青色。魔法を使うとその魔力量によって髪が根元の方から青色に、瞳が金色の白黒目へと変化する。笑顔が明るく快活なイメージを持たれやすい。バストサイズは一般的なサイズよりは大きいが、サキュバスの種族平均からしたらやや小さめ。下腹部の肉が少し気になる。冒険の際は神官らしい露出度控えめな服装で出かける。お洒落に気を配る方であり、オフの日はその街のトレンドの服装をしたがる。首からフラウハミングのシンボルを意匠化したアミュレットを下げている。
・性格
お気楽で楽観主義者、シードル同様お調子者な気質。シードルに対してはデリカシーがない。信仰心はそれなりにある方だが、祈りの言葉は場合によってはタメ口になる事も。シードル同様善人か悪人かで言えば悪人。頭の回転はシードルより早く、また同じくらい打算的。悪戯好きな一面もある。
・セリフイメージ
「シー君ホントお疲れ、よく頑張りました。えらいえらい」
「まあ、それもこれも、誰かさんが宝箱の罠を外しそこなったのが原因なんですけれどねー?」
「はいベッドに仰向けに寝る! 言い訳無用! 四の五の言わない!」
「んひいいいいい!」
・その他設定
リトルウィングの村出身のサキュバスで、同郷の幼馴染であるシードル=ショットグラスと恋人同士の25歳。シードルとともに異なる種族間で子を成す方法を探し求めて冒険者になった。現在は中堅冒険者として知られている。シードルほどではないにしろ彼女も良く食べる方であるが、代謝についてはそこまで良いという訳でもない為色々肉がついてしまっている。本人は気にしているが、シードルは気にしてない。シードルを愛して信頼している。
フラウハミング信者であり、それに仕える神官でもある。実力相応の神官の魔法と魔術師の魔法(特に魅了などの精神に関与する魔法が得意)、若干数の妖精霊の魔法を使用可能。
種族的に飛行する事ができるが、あまり長い間飛ぶ事は難しい。また飛び続けるには魔力を必要とする。滑空はできるため、普段長距離飛行を行う際はシードルに牽引してもらう。
名前の由来は白ワインの一種「シュール・リー」と、「ワインセラー」から。
◯物語構成
文庫ラノベ1巻で7話、1巻10万5000文字前後を想定。
1話:有翼人とサキュバスの説明、及びこの文化圏の日常風景やこの二人の旅の目的、この作品がどういう作品なのかの説明。冒頭で古城の探索、帰還後宿で夕食を食べている所悪漢に絡まれ一悶着、その後風呂に入り宿に戻り、サキュバスの種族的特徴の解説と、この二人の旅の目的の説明を行う。
2話:シードルが便秘になってしまった為、お通じを良くするべく牛蒡を求める旅に出る。冒頭では有翼人にとって便通がいかに大事であるかを説明。その後便通改善に牛蒡がいい事を聞きつけ、牛蒡のある村まで強引な手段で飛ぼうとする。何とか飛行には成功し目的地にたどり着き、念願の牛蒡を食べる事に成功する二人。無事に出すものは出たが、今度はシュールリーの体重が増えて飛行に失敗する。
3話:巨大なサソリを狩りに来た二人だが、予想外の数が押し寄せた為遠方から観察する事に。サソリ同士の戦いがあったかと思いきや、そのまま求愛行動を見届ける羽目になる。その後謎のテレパシーで救援を頼まれた二人がメッセージのする方へと向かうと、異界の民(人間)が巨大な蛇の魔物ケツァルコアトルを襲っている場面に出くわす。その危険性を知った上で異界の民を討伐するが、ケツァルコアトルを助けるには少し遅かった。絶命したケツァルコアトルを前に愚痴をこぼしていると、その幼体が姿を現す。
4話:異界の民を討伐した報酬で話題の人となった二人だったが、実際のところはそれどころではなく、ケツァルコアトルの幼体の世話でてんやわんやであった。ルトルと名付けられたこの幼体の世話をしていると、冒険者ギルドからその生態についての報告レポートを書いてほしいとの依頼を受ける。依頼を受けてさっそくレポートを書き始めるが、羊皮紙があっという間に埋まってしまう。
5話:冬を迎える為の準備をし始める二人。冬が間近に迫っているという事もあり、チルレクイエムの信仰者たちは皆忙しそうにしている。冒険者ギルドでも冬の準備に関連する依頼が多く寄せられ、シードルたちもそんな依頼の一つである狩猟の依頼を受ける事になる。レンタルしたラウンドウルフのおかげで、依頼は順調にこなす事が出来た。
6話:冬越えの準備を無事に済ませたスパロウウィングの街に、本格的な冬が訪れる。街のチルレクイエム信仰者たちも無事に冬を過ごせるように祈りを捧げる。一方のシードルたちは初めての冬を迎えるルトルの世話に悪戦苦闘する。ルトルに振り回されつつも、シードルたちは初心者冒険者たちの指導依頼を受ける。派手な大技魔法を使いたがるエルフの冒険者に効果的な魔法の使い方や状況に適した魔法の使い方を教え、何かを見つけるとすぐに戦いに挑みたがる前衛たちに逃げる勇気を教える。
7話:無事冬を越し、春を迎えたスパロウウィングの街とシードルたち。季節が変わったことで今度はホウガエチュードの信仰者たちが雪解けの祭りを催す。そしてルトルにも変化が訪れる。それまで未発達だった感情のテレパシーに具体性が現れ、複雑な感情も表現できるようになったのである。
2巻となる8話以降は前時代文明の遺跡探索がメインの話、夏とティダロックにまつわる話、換毛期に関する話などを展開予定。
○その他コンセプトなど
カップルの二人によるコミカルなやり取りを交えつつ、各種族・魔物などの生物的な目線からの解説、文化風習や歴史の紹介など、知的好奇心をくすぐる内容の読み物に仕上げる。
既に完成したカップリングにより優柔不断で煮え切らないハーレム系シナリオに対抗する。
チート能力持ちの異世界転生者を「世界の輪を乱す異物」として定義付けし積極排除することで、安直な強設定による弱い者虐めを否定する。
主人公に強くも弱くもない手ごろなポジションを与えることで、ファンタジーにおける日常風景にフォーカスを当てじっくり描写することに専念する。決してカッコいい英雄譚にはしない。
主人公らを善人よりもやや悪人に近い中庸な性格で描く事で、人間臭く親近感の枠キャラクターとして描く。
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