第28話 討伐
俺が剣術スキルをレベル5にした次の日、いつものようにグレイス団長と訓練を行っていると何故か途中で止められ話を始めた。
「ルーク。お前は訓練を外れてこの近くの森で狩りをしろ」
「何故ですか?まだまだグレイス団長には勝てないのに」
「それは時間の問題だ。既に剣術だけだと俺の上をいっている。あとは身体が成長するにつれて俺を超えるようになるさ。それよりも実践を多く積んだ方がいい。そこでしか身につかないことが多くあるからな。ああ。ポーションは必ず持って行けよ」
そう言って、グレイス団長は孤児院へ戻っていく。おそらくだが俺が抜けた穴を埋めるために訓練に参加するメンバーを探しに行ったのであろう。
その間に三人で話し合うとアインは。
「僕もすぐに剣術スキルのレベルを上げて訓練から実践に移れるように頑張ります」
カインは。
「僕は短剣術スキルに入れ替える予定なのでまだ訓練を続けるとは思いますが必ずルーク様の役に立てる人間になって見せます」
と言っていた。その間にグレイス団長は魔法師から修行を受けているはずのじいちゃんを救った女の子。ミーアを連れてきた。
「今日からこの子。ミーアを入れて魔法師を加えた戦闘についての訓練を行う。ミーアは一応短剣を使えるが近接戦闘はからっきし駄目だと思え。これからは身体強化スキルを使わずに俺に一撃を入れるところから訓練のやり直しだ」
俺は訓練の一部を見学した後、森へと走っていった。森の入り口からは慎重に動いていたのだが足音は大きくなる、木々で見通しは悪くなるで獲物を見つけることができない。
そんな中、急に後ろからイノシシが突進してきた。俺は反射で木剣を滑り込ませたおかげで怪我を負うことはなかったが、何故見つかったのかが検討もつかない。
脳内での反省会は後にしてイノシシを狩ることに集中するが力が足りないためかイノシシに有効打を与えることはできない。イノシシは俺の剣術での受け流しで有効打を与えることができない。お互いに有効打を与えられず硬直状態に突入していた。
だが、戦闘は急に終わりを告げた。俺の剣がイノシシの目に滑り込み脳まで達したのだろう。イノシシは痙攣して動かなくなった。今回はたまたま倒せたが自分に足りない物が分かった気がした。そんな考えに没入していた時にゴブリンが三頭こちらに向かってくるのが見えた。
どうやらイノシシと派手にやりあい過ぎたらしく他の魔物が寄ってきているようだった。しかし、イノシシよりも弱く俺は木剣でゴブリン達を撲殺した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます