第12話 +4
目が覚めるとベッドで寝かされており、じいちゃんが俺の顔をのぞき込んでいた。
「おお。ルークよ。身体に異常はないか?」
「気絶するのはいつものことじゃん。そんなに慌ててどうかしたの?」
「ルークが気絶するときにルークと例の神官が輝いておったのだよ。それでいつもとは違うかもしれんと心配になってのぅ。こうして目覚めるまで心配しておったのじゃ」
「身体は何ともないよ。しいて言うならレッサーポーション+4が作れなかったときに似ていたかな。これって神技【合成】のレベルが足りないってことだと思うんだけれどどうかな?」
「うーん。輝いておったのが不安ではあるが儂の神技【鑑定】で調べても異常はないしのぅ。悩んでおっても仕方がないし訓練に戻るかのぅ」
レッサーポーションを保管している部屋に行くと数人の孤児と+0と+1のレッサーポーションが大量に箱詰めされていた。今のところ+3にできるのは俺だけのため、これを合成して+3にしていくことを訓練として行っている。
今日はなんだが調子が良くて順調に+3のレッサーポーションを量産できた。素材が無くなったところで俺は日課の+4のレッサーポーション作成に挑戦する。すると気絶せず、目の前には二つあったレッサーポーションが一つの瓶にしか入っていなかった
レッサーポーション+4
回復力+3▲
保存 ▲
試みが成功してしまったので、俺は残りの+3の物を全て+4にしてしまった。
これをじいちゃんに報告したら喜んでくれがその後怒られた。
「今まではレッサーポーション+3で採算が取れておったのじゃ。それを+4にしてしまっては倍の値段を取らねばならぬ。その意味が分かるかのぅ」
「はい。つい浮かれてしまいました。ごめんなさい」
素直に謝るとじいちゃんは頭をなでてくれこう話した。
「それはともかく、これからの課題を見つけなければならんのぅ。+の値もいくつまであるのかはっきりと分からんし、素材を馬鹿みたいに使いよるからのぅ。まあ何を強化するかは追々考えておくとして今日は疲れただろう。しっかり休みなさい」
次の日、じいちゃんに早朝に起こされた。
「ルークよ。強化する物を見つけたぞ。庭の薬草じゃ。まずは魔力草を強化してみるのじゃ」
じいちゃんのテンションは寝起きとは思えなかったのでおそらく徹夜で何を強化すればいいのかを考えてくれていたのだろう。それには感謝するが、そのテンションで起こすのは勘弁してほしいとかんじた俺であった。
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