NO YOU, NO ME PART 2

横谷昌資

鏡を壊せ

“毒舌だけど気は優しく”て

“世界が広く視野が大きく”て

“親身になって相談に乗ってくれ”る

それが、ゲイ


実際にはとかくいろんな人がいるわけで

実際にはそんな都合のいい存在ではなく

実際にはそれはあくまでも想像上の生物


最大公約数的に注目したい部分が目立つのだろう

どんな人でも多かれ少なかれそんな要素はある

だけどAはゲイじゃないからその部分に気づかない

ところがゲイの場合そこが目につくようになる

拾うようになる


“ちょっと馬鹿だけど明るく”て

“モテない男にも意外と寛容”で

“ズバリ本質を突いて周りをスカッとさせてくれ”る

それが、ギャル


実際にはいろんな人がいるわけなのに

一方的に期待するから“裏切られた!”と

相手があなたを裏切るんじゃなく、全部一人芝居


多様性についていつも考え悩んではいるけれど

結局こういうことは俺だって例外じゃない

つい世界を見たいように見てしまう 身勝手にも

それで悩める人が生まれるのはわかっているはずなのだが


もはやこれは人間の性と言っていいだろう

仕方がない、と


だから問題は、その上でどうするか

人間だから仕方がない、

けれどそれでも


人間はできるだけ外界を単純に見るもので

できるだけ世界を単純化したい生き物だ

だからまずそこをよく受け入れないと

じゃなきゃ次のステップへは進めない

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