2・ともだちロボ

ⅰ.


君を探すには古臭い

灯油の香りだけが頼り


街の明かりは一晩にして

けなげなあいつをクビにして


それでもイマイチ納得いかず

ウニクレソンとか食べている


日毎伸びてく寿命の果てで

おんぼろの君だけが頼り


ⅱ.


君に似合うのはキナ臭い

危険な香りの裏仕事


おかしな博士の計らいで

いきものらしさは充分だけど


ウルトラレアな君の涙は

他の誰にも見せないで


まだまだ消え去る予定も無いし

頑丈な君だけが頼り


ⅲ.


君が出会うのは頼りない

誰にも値しない男


知恵で買えるもの全てを与え

法外な無知をむしり取り


季節が無くなる二ヶ月前も

聖者の顔してこう言った


たとえ世界を手中にしても

私には君だけが頼り


ⅳ.


夢で出会うのは麗しい

君のモデルになった人


モルタルは全部胃酸に溶けて

さもなくば牙に砕かれた


運良く残った人間ロボも

モデルにならって気が触れる


砂漠に戻った石綿の星

永遠の君だけが頼り

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