第65話 石投げ
時々、道に落ちている小石を投げている子供を見かける。低学年が多い。数人でふざけながら。様子を見て、優しく注意をする。子供達は、素直にやめてくれるので、安心する。
今から、16年くらい前の事。実家の2階の部屋で、幼かった息子を抱っこしながら外を眺めていた。すると、ランドセルを背負った高学年らしき男の子が、一人で石を投げて遊んでいた。その石が、走っていた車に当たった。そしたら、運転手が車を止めて降りて来て、ツカツカとその子の所に行き、いきなりほっぺたを平手打ちして、車に戻って去って行った。その平手打ちをした音が、私の所にも届いた。鼓膜が破れたのではないか?と思うくらいの音だった。男の子の頬は、耳の方まで赤くなっていた。隣家の叔父さんも、一部始終を見ていた様で、学校に連絡をして下さり、先生が迎えに来て下さった。あの子は、どうなったんだろう…。怖かっただろうな。いきなり叩くなんて。しかも、あんなに強く。相手の顔も、覚えている。有名人に似ていたので。思い出すと、恐怖で胸がバクバクする。
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