第46話 氷の塊

 数日前から、天気予報で、今日は「強烈寒波の影響で、この冬一番の冷え込みとなる所があります。非常に強い風が吹いて、極寒の一日になる予想」と言っていて、「これは雪がふるかも」と身構えていたけれど、いつもより少し寒いくらいの朝だった。

 そんな中、薄手の長袖Tシャツに短パン姿の男の子が、氷の塊を抱えて登校してきた。通学路で見つけたらしい。子供達が「何? 何?」と言う雰囲気で囲んでいる。そして、正門の前で、その氷の塊を、道路に叩き付けた。ビシャ! と言う音がして、氷の破片が飛び散って、太陽の光でキラキラしていた。それを見て笑っていた子供達の目も、キラキラしていた。

(2023.1.25)

 

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