第18話 キンモクセイの香り

 息子(中学一)が、いつもより早めに登校したので、私も、早めに見守りボランティアに行く。

 外は、肌寒い。小雨も降っている。誰もいない公園を歩いていると、金木犀の香りが、惜しげもなく漂ってきた。しっとりとした空気が気持ち良い。

 赤ちゃんの頃から知っている女の子(2年生)が来て、すーっと息を吸い込み「この匂い、何の匂い? 良い匂い」と言ったので、「キンモクセイって木のお花の匂いだよ」と教えてあげた。 

 子供の頃、トイレの芳香剤に、キンモクセイの香りがする物があったけれど、最近は見かけないなあ~と、あの円錐形の形をした芳香剤を思い出した。

 小学校は、今日、運動会の全体練習の予定だけど、雨が降っているから、延期かな? 子供達も、そんな話をしていた。

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