5. 千葉の空

夕暮れの街道高くに飛行機が飛んでいる

思わず嘆いて云う

僕が乗っているのは自転車だ

どうしてあれではないのか


しかしながらよく考えてみると

機内にいます方の僕は

紫色の空も

遠い潮風に押される雲もわからないのだ


ああホワイトノイズが聞こえてくる

色彩と夕餉の香りに満たされた過去の街を振り返って

そのあまりの芸術に涙する僕だ


千葉の底から見上げる

花の街から歌い上げる

明日も昨日もやってこない

永久の今日が続くだけ

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