第19話だいだい

鏡餅の最上段には、みかんではなく、『だいだい』を置くのが正式だ。

何故、だいだいなのだろか?

それは、先祖『代々』、一族の反映を願うからである。

しかし、何故『だいだい』と『代々』を置き換えたのか?

それは、だいだいの特性による。

キンカン、ゆずなどの柑橘類の殆どは冬近くなると、黄色に色づき、それを過ぎると腐って落ちる。

しかし、だいだいは冬場黄色く染まり、腐って落ちずに、春になるとまた、緑に戻る。

代々、果実は実ったままである。

そこから、『だいだい』は、縁起物となったのだ。

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