とある一日のその後の周辺 1-5
第11話二日目
腹いっぱい肉を
ヨーロッパでは
屋敷とは言ってもそこまで大きなものではなく、最低限の維持が出来る程度の人間しかいない。所詮は別邸の一つでしかないからだ。
服装は昨日と同じ学園の制服。『目立つから控えた方が良い』と言われたばかりだが、他の服でマシなモノがないのだ。
仕方ない。平民が来ているような服数着とローブを古着を売っているような店舗や露店で買うか……人件費が安い世界とは言え、服衣服は高いとWEB小説や歴史モノで読んだことがある。
現代で言えばオーダーメイド品なのだ、安い訳がない。
「さてどうしたものか……」
分からない事は知っている人に聞くのが一番。
そう考えて、先日お世話になったばかりの茶髪で笑顔の素敵な受付嬢の元を訪れた。
冒険ギルド内は昨日の喧騒とは打って変わって静かなモノだった。
朝一発目と昼そして夕暮れがピークの時間のようだ。
「おはようございます」
受付嬢へ声を掛けが、書類仕事に夢中で此方を見ていない。
「エドワード君おはようございます。昨日の
学生服のまま
「えぇ、伺ったお話の通り薬草が群生してくれていたお陰で、結構早く見つける事が出来ました」
「それは良かったです。秋から冬にかけてあの森で、キノコや薬草探しをしようとするのは大変ですから……今日も
「その事なんですが……実は先日、
ほんの少し肉を運ぶだけで
冒険者
「分かりました。では
それで……レンタル料金なんですが……冒険者として最低ランクのエドワード君だと
そんなアホな事があるか! と口から思わず声が漏れかけたがここは異世界。警察機構が構築されておらず。相互扶助組織で治安を維持しているのだ。何の信頼も得られていない俺がモノを借りられるだけ御の字と言ったところか……
「分かりました。
「6万ゼニーです。問題がなければ全額ご返金しますので!」
昨日の稼ぎほぼ全額じゃないか……効率的に稼ごうとすればより金がかかる……これが資本主義か。
「……分かりました。
「普通に使っていただく分には特に問題ありません。それと出来れば、返却の際には
俺は注意深く契約内容を確認する。
「分かりました。それと……制服は目立つ見たいなのでローブと服を買いたいのですがどこへ行けばいいですか?」
「それでしたら……」
説明を受けると礼を言い冒険者ギルドの別館にあたる、買い取りカウンターの方へ足を足を進めた。
「
昨日と変わらず無表情な女性職員は、淡々としたした声で定型文を述べる。目線は
「昨日ぶりです。
声を掛けると顔を上げて嘗め回すように、上から下までじっくり観察される。
「制服のローブを上から着ていらっしゃるんですね。当座はそれで問題はないとは思いますが……できれば着替えて頂いた方が良いかと……
冒険者ギルドの登録証をご提示ください」
6万ゼニーと冒険者ギルドの登録証を
無表情な女性職員は金と登録証を受け取ると、書類を書きながらこう言った。
「昨日牙だけ納品された
「えぇ」
「そのまま放置されているのなら回収は無理だと思います。
「あはは。多分大丈夫です。氷漬けにしてありますから……」
「それなら可能性は高いかも……返却の際にはこちらの証書をお持ちください」
「分かりました」
俺が
「独り言に近いアドバイスですが……」
唐突に無表情な女性職員はこう言った。
「ギルドから報酬の高い依頼を回されるにはギルド……職員からの信頼を得ればいいんです。
「ありがとうございます?」
俺はなぜ唐突に金の稼ぎ方を教えられたのか。脳内に疑問が浮かぶが正直言ってどうでもいい。
さて
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