第477話 選択失敗

 色んな出来事、特にトラブルに巻き込まれるのは嫌なものだ。しかし、何も無く平穏無事に毎日が流れていくといつの間にか日数だけが経過してしまう。


 最悪なのは色んな出来事に遭遇しているのに不快な思いだけをしてエッセイのネタにも出来ず悶々と過ごす事である。


 選択失敗に見える事もネタの収集という観点で見れば大成功だと言えなくもない。ふむふむ、良い選択をしても良し、選択ミスをしてもそれもまた良しと言うことだな。ただ、悲しいことに若干選択ミスの方が多い気がする。もう少し何とかならないもんかね?

 

 今日はいつもの電車に乗るかその次の電車にするか選択を迫られた。以前、一本遅らせてどえらい目にあったので、今回は座れなくても先に出る電車で帰る事にした。


 立ったままエッセイなどを書いていると、私の降りる駅の一つ前で電車が急停車してしまった。もしも一本送らせていたらさらに遅くなっていただろう。それにしても私が立ってる時に限ってなんでこうなるんだ?


 もしも次の電車で座って帰ったら今回の踏切内の車の立ち往生なんて事象も起こらなかったんじゃないかとさえ思ってしまう。そんな訳は無いんだけどね。


 さらに言うなら次の電車で座って帰ってたら多少の遅れなんか気にならなかっただろう。気にならなければこのエッセイも生まれなかったのだ。と言うことはやはりこの電車に乗ったのは正しかったのである。と、都合よく解釈しておこう。


 心に引っ掛からなければスルーしてしまう。普段、色んな嫌なことが次々と巻き起こっているが、エッセイにするほどでもない些細な出来事なので嫌な思いばかりが蓄積してしまう。通勤の電車で目の前に座ったクソガキがごそごそ無駄に動いて何度も足を蹴るとか、そんなの些細すぎてネタにもならんのよ。


 心は常に揺れ動いているのだが揺れ幅が狭すぎてエッセイを書くという行動に踏み切れないんだよな。書くことも結構エネルギーを使うからね。習慣化すればもう少し書くことへの抵抗も少なくなるんだろうが……。


 仕事中暇でしょうがないのだが、だからといって堂々とスマホで執筆する訳にもいかない。こっそり構想を練ったり、気になったワードをさりげなくパソコンで検索するくらいである。それも履歴調べられたらヤバそうだが……。いつまでこんな飼い殺しみたいな状況が続くんだろう?

 

 それはそうと、今日、かねてから付き合っていた女性が会って話がしたいと言う。待ち合わせて駅前の喫茶店で会うと、いきなり妊娠したとか言い出した。おいおい、俺が小説家として一人前になるまで待つって言ったじゃないか!? 一瞬パニックになったが、エイプリルフールの嘘だった。こいつぅ、とおでこを突っついて二人で大笑いしたが、しばらく心臓はバクバクだった。


 というネタを思い付いたので忘れないようにここに書いておこう。まさかとは思うが私にそんな女性がいたのかと驚いたピュア過ぎる読者はいないだろうね?

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