第292話 キンキンに冷えてやがる
八月の下旬にウイスキーが切れてから酒は飲んでいなかったが、昨日は久しぶりに発泡酒を飲んでみる事にした。
夕食時に思いついて、常温で放置されている発泡酒を二本ほど冷凍庫に入れて風呂上りに冷蔵庫に移しておいた。その一本目を飲んで、
「キンキンに冷えてやがる」
と、思わずカイジの台詞を吐いてしまうほどばっちり冷えていた。ついついツマミが欲しくなってしまうがペリカが勿体無いので発泡酒だけにしておこう。
夕方にボランティア団体の会議があり、今年は久しぶりに学区の運動会が開催される事が決定したと報告があった。公民館祭も土日に渡って行うらしい。
運動会ではいつも壇上でラジオ体操の見本をやらされるんだよな。よし、十月下旬のその日までにバキバキの身体に仕上げてみよう。別に上裸でやる訳じゃないので誰も私の身体がどう仕上がっているかは分からないだろうけどね。
夏も終わりかけてて、身体作りのモチベーションが低下していたがちょうど良いので運動会をゴールに定めてちょっとだけ頑張ってみよう。
昨日は久しぶりに眠らせていたギターを出してみた。大昔に購入したキングVというなかなか攻撃的な見た目のギターである。カラーはブラックでネックはメイプル、フィンガーボードはローズウッドかな? エボニーかも。
久しぶりにアンプに繋いで音を出してみると、あの頃と同じようにギュイーーンと鳴ってくれた。セイモアダンカンのハムバッカーピックアップ二個というまさにヘヴィメタル/ハードロック仕様のギターである。
ここ数日くらい、ちょっとランディローズのギターソロが弾きたいなと思ってたんだよな。グッバイトゥロマンスってバラードのギターソロが頭の中で響いてて、それが弾きたくなってしまったんだな。そんな難しいフレーズじゃないんだけど、ある程度は練習しないと弾けないだろう。
アーニーボールの弦が三セットくらいあったので弦交換しようかとも思ったが、いつも張り替えている間にやる気が失せるので、とりあえず今は亡きエディ・ヴァン・ヘイレン方式で切れるまで使う事にしようと思う。
ギターは嵩張るので自分の部屋ではなく二階の空き部屋に置いた。ふと見ると、毒親父が購入した鍵盤が光るキーボードが箱に入ったまま置いてあった。
私が二階でギターを弾いていると下から毒親父が、
「キーボード勝手に動かすなよ! 日が当たらんとこに置いとけ」
と、言ってきた。箱に入ってるんだから日に当たっても平気だろ。何を心配して冷暗所に置いておこうと思ってるんだ? しかもこの部屋はメチャクチャ暑いから冷暗所ですらないし。つか買ってから一度も弾いてないだろ、この爺さん。生きている間に払いきれるのか分からないローンを組んでまで買ったのに何で弾こうとしないのか、謎は深まるばかりである。
今日も夜に会議がある。市が主催のイベントの打ち合わせである。私は数年前から新体力測定の班長をやっているのだが、基本的にはそれぞれの持ち場にリーダーがいるのでその人たちに丸投げしている。備品の管理や事務局との連絡調整が主な役割となっている。数年やっててまだクビになってないところをみるとそれなりに上手くやっているんじゃないだろうか?
会議があるからってスーツ姿で行ったら皆びっくりするだろうなぁ。普段はオフィスカジュアルだからね。そもそも私がスーツ持ってると思ってないかも。
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