第214話 非情な結末
昨日は予定通り、部屋中に散らばった書類の山を片付けていった。まだベッドの脇に本が積んであるが、それでもゴチャゴチャしていた床の上やローテーブルの上はかなりスッキリしたと思う。
郵便物とか個人情報が書かれた物はシュレッダーしたりしていたので、ゴミ袋に裁断した紙くずを移し変えたりするのがかなり面倒だった。会社にあるような大きなシュレッダーではないので裁断できる量もたかがしれているのだ。
自宅にシュレッダーがある人はあまりいないかもしれないが、役所から届く書類とか、住所の書かれた宅配便の送り状、コンビニのレシートなど、結構活躍してくれている。思いのほか安かったと思うが、音がかなりうるさいのでマンションやアパートで使うには時間帯を考えないと近所迷惑になるだろう。
アマゾンで三千五百円くらいだったかな? 家で使うには十分な機能を持っているし、割とシンプルな構造なので五年経ってもまだまだ元気に稼動してくれている。
今日も引き続き掃除が出来れば良かったのだが、昼から末弟一家が父の日のお祝いにやって来たりして何も出来ないままに一日を終えてしまった。
しかも午後三時からは麻雀最強戦をやっていたので、予選A卓、予選B卓、そして決勝まで続けて視聴してしまった。
予選A卓は赤坂ドリブンズ所属の四人で行われる予定だったが、園田がすでにファイナル進出を決めていたので、その枠に大塚翼というドリブンズとは縁もゆかりも無い麻雀プロを差し込んで行われた。
鈴木たろう、村上淳、丸山奏子、大塚翼という四人で予選A卓が行われ、トップ村上、二着ずんたん、三着に大塚、ラスがまるこという結果に終った。
予選B卓はEX風林火山の四選手で行われた。最強戦の長い歴史の中で、予選がMリーグの一つのチームで行われたのは初めての事だったらしい。
結果はトップ勝又、二着が松ヶ瀬、三着に留美、ラスが亜樹という結果だった。
正直言って予選なんざどうでも良い。いや、それどころか決勝さえもオーラスまではどうでも良いと言っても過言ではない驚くべき結末が待っていたのである。
オーラスまで村上が完全に場を支配していた。オーラスの親は村上、この一局を伏せて終ればファイナル進出である。十中八九手中に収めたファイナル行きだったが、ここで大事件が勃発する。
役満ツモ条件だった鈴木たろうが四暗刻をテンパイ。直後に松ヶ瀬も国士無双をテンパイ。勝又も四暗刻一向聴という漫画のような展開で、今期でMリーグを去る事になったずんたにまさかの結果が襲い掛かる。
「ツモ、八千、一万六千点」
なんと鈴木たろうがあっさりと四暗刻を成就。これによって鈴木たろうの大逆転トップとなり、ずんたんはファイナル行きの夢を絶たれた。
残酷な結末だが、これが麻雀というゲームである。道中どんなに点棒を積み上げても、最後に一番点棒を持った者だけが勝者となるのである。役満ツモ条件を満たしたたろうが見事だったとしか言いようがない。
ずんたんは最後まで頑張ったが、今回は縁が無かったという事だ。
たろうは今日だけで役満賞の十万円と、トップ賞の十万円、その上、副賞としてアース製薬の商品詰め合わせを手に入れた訳だ。一晩で低所得者の月収分くらい稼いだのである。もちろん、他の三選手、予選で敗れた四選手は一銭にもならなかった訳だが……。
さて、また明日から仕事が始まる。しかも明日はボランティア団体の定例会の日である。何をするかは知らされていないが、年に二回の研修の日となっている。なので、会場はいつものスポーツセンターの会議室ではなく、中学校の体育館である。
それにしても今日は、最強戦史上に残る名場面を生で観れたので満足だ。これを糧に明日からも頑張ろうと思う。
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