第486話 水星のように母、再び その3
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
【シチュエーション】
二人でエイプリルフールを前に晩酌中。
◇ ◇ ◇ ◇
ずんだ「で、なにするか決めた?」
「私的に熱いのは……嘘デビュー企画だけど」
ばにら「あぁ、新人VTuberですって言って」
「嘘デビューする奴ですね!」
「ガワをわざわざ作ってもらったりして……」
「さすがに今からはちょとキツくないですか?(3月29日)」
ずんだ「うーん、たしかに今から用意するのは」
「内容によっては、ちょっと厳しいわね」
「元からある程度ガワができあがっていたり」
「デフォルメキャラだったりしたら」
「なんとか間に合うとは思うけれども」
ばにら「デフォルメキャラですか……」
ずんだ(二人でデフォルメキャラ作って)
(ファンシー配信とか、楽しいかもしれないわね)
(……いやいや、趣味に走りすぎか)
ばにら(マイ○ロと○ロミちゃんみたいなの作ってもらって)
(美月さんと寸劇するのは、楽しそうだなぁ)
(……いや、私がよくても美月さんが嫌がるか)
ずんだ「そうよね、時間的な制限を考えると」
「今から嘘デビュー企画は厳しいわね」
「となると、ゲストを呼ぶのが無難な所かしら……」
ばにら「けど、意外性のあるゲストなんて、アテがないですよ?」
「三期生はもう、エイプリルフール企画の準備してますし」
ずんだ「そうよね、アンタ交友関係狭いものね……」
「それでも誰かいないの?」
「こういう企画に急に呼んでも大丈夫そうな知り合いとか?」
ばにら「無茶言わないでくださいよw」
「DStarsのメンバー意外で呼べる人間なんて……」
スマホ『PiPiPiPi♪』
ずんだ「あら、珍しい」
「花楓のスマホが鳴るなんて」
ばにら「……なんだか嫌な予感が」
「えっと、着信番号は」
「お母さん?(困惑)」
ばに母「もしもし、花楓?」
「お母さんよ、元気にしてたかしら」
「今ちょっと、東京の方に遊びに来ててね」
「悪いんだけれど、花楓のお家に泊めてもらえないかしら?(無茶ぶり)」
ばにら「ちょっ! いくらなんでも話が急すぎるよ!」
「こっち来るなら、来るって相談しておいて!」
「そもそも、まだ引っ越しの片付けが済んでなくて……」
「ど、どうしましょうか、美月さん!(あせあせ)」
ずんだ「…………!(なにかを閃いた顔)」
「分かった! 私に任せなさい花楓!」
「ちょっと、スマホを貸してくれるかしら!」
ばにら「あ? え? は、はい……?(判断能力消失中)」
ずんだ「あ、もしもし、お義母さまですか~♪」
「ご無沙汰しております~♪」
「以前ご挨拶させていただいた」
「花楓の(ビジネス)パートナーの美月です~♪」
ばにら「美月さん!?(困惑)」
ずんだ「はい、はい、はい」
「宿泊先でお困りなんですね?」
「承知いたしました」
「でしたら、私のマンションが空いておりますので」
「お義母さまさえよろしければ、泊まっていってください」
「いえいえ、大切な(ビジネス)パートナーのお義母さまですから♪」
ばにら(しない! 絶対にしない!)
(ビジネスパートナーの母親に、そこまでする人いませんって!)
(なに考えてるんですか、美月さん……!)
ずんだ「それでですね」
「折り入ってご相談したいことがあるんですが」
「いえいえ、娘さんとの結婚の話はまた今度でして」
「お義母さまは、昔、テキストサイトをやってらっしゃったんですよね?」
「でしたら……エイプリルフール企画って、わかりますよね?(にちゃあ)」
ばにら(本当になに考えてるの⁉ 美月さん⁉)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
混ぜるな危険な義理の娘と義理の母。(大嘘)
このタイミングで上京したばにらママ。
なぜエイプリルフールのタイミングで、都合よくやっているのか。
まさか最初から計画のうちなのでは……!
もちろんそんなことはありません!(ただの偶然)
そんな、どこぞの水星の母じゃないんだから!
とはいえ、かつてテキストサイトをしていたばにら母。
そんな彼女にエイプリルフール企画なんて振ったらどうなるのか。
ばにらを待ち受ける苦難にwktkしている方は――ぜひぜひ評価・フォロー・感想、よろしくお願いいたします。m(__)m
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