番外編 画伯 ~地獄のお絵描き配信~
第456話 画伯 その1
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
【シチュエーション】
ずんだの家でうみのパスパルトゥー配信を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
う み「みなさ~ん! 生きてますか~!」
「はい、ということでね!」
「本日はパスパルトゥー配信です!」
「このゲームやってると、お絵描き掲示板の民の血が騒ぎますね!」
「古きよき時代を思い出させてくれる良ゲーですよ!」
―――――――
コメ欄
―――――――
:お絵描き掲示板とか懐かしいw
:あったね、あったあったw
:ネタ絵ばっかり見てたわ
:俺、朝目新聞(パロ系掲示板)派
:ワイは、ふたば☆ちゃんねる(なんでもありカオス)派
:新都社かな。漫画追ってた。
:てか、今言われるとどこで描いてたか思い出せない
:お絵描き掲示板は、個人管理が多いから
:当時の人気絵師さんが、個人サイトで運営してるのが多い印象
:↑それな
:あと名称不明のお絵描き掲示板とかも
:あの頃のインターネッツはカオスだったよなぁ
:お絵描き系投稿サイトができて、流れが変わったよね
:個人サイトも掲示板もそっちに統合されていった
:ペイント系ツールが出たのも大きい
:SAIの登場でイラストの人口は一気に広がったよね
:Photoshopは、高級品だったからな
:そこにSAIが風穴を開けてくれた
:おい、これうみちゃんの配信だぞ!
:いいんだよ、委員長は古のインターネッツの民なんだから!
:むしろネタ振ってもらって助かってるはずなんだワ!
:委員長を信じろ!
―――――――
う み「はいはいはい! みなさんのコメントが懐かしいことに!」
「そうですよね、昔はお絵描き掲示板が主流でしたよね!」
「限られた機能でいかに綺麗に表現するかとか」
「神絵師の描写のログを見て、描き方や塗りを研究するとか」
「絵チャで友達と朝までわちゃわちゃ合作と」
「いろいろありました~! いや~、楽しい時代でしたよ~!」
「今はもう、投稿サイトでの公開と個人活動が主流になって」
「そういう交流が生まれないのが、ちょっと寂しくありますね」
―――――――
コメ欄
―――――――
:コメントが、古のインターネッツの民のそれ
:本当にそれ
:お絵描き掲示板はJavaアプレット廃止で軒並み死んだ感
:投稿するだけなら、支部とツイで事足りるもんね
:ほんま、ええ時代になったやで
:絵チャも最近は何がソフトが主流なんだろう
―――――――
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「懐かしい話題してますね、うみの奴ってば」
「お絵描き掲示板なんて、ひさしぶりに聞きましたよw」
ずんだ「お絵描き掲示板?」
「なに、それ?(真顔)」
ばにら「あっ……!(察し)」
「えっとですね。昔はインターネットでお絵描きができて」
「それを掲示板に直で投稿することができたんです」
「しぃペインターとか聞いたことありません?(あせあせ)」
ずんだ「うーん? ないかなぁ?」
ばにら「ソ、ソウデスカ……(しょんぼり)」
ずんだ「まぁ、うみのはしゃぎぶりと、アンタの語りぶりから」
「古いオタクには馴染みのあるものなんだってのは」
「よく分かったわ」
ばにら「まぁ、馴染みがあるというか、知ってて当たり前というか」
「当時のオタク女子のマストスキルといいますか……」
「言うて私は絵がヘタクソで」
「もっぱら見る専門だったんですけどね」
ずんだ「まぁ、絵は難しいわよね」
「私も美術の授業は2とか3だったわ」
「上手い子は本当に上手いから」
「そういえば、りんごも地味に絵が上手いのよね」
「ゲーセンの交流ノートにいつもかわいいイラスト描いてて」
「いいなぁ~って思ってたわ」
ばにら「それそれ! それのインターネット版です!」
「やっぱり絵が描ける人って羨ましいですよね……!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
絵、うまくなりたいですね……。(四十路)
今でこそツイッターなんかが流行ったおかげで、文章を書く人も注目されるようになってきましたが、昔のインターネット(オタク界隈に限る)では、絵が描けるということがそのまま影響力に直結していたように思います。
そしてお絵描き掲示板。あれは本当に熱い時代でした。
同じ趣味嗜好の方々が、一つの場所に集まって、魂のこもった絵を投稿しあう。
時にはそこから交流が発生する。ある意味で、今のVTuber文化の源流にあるものなのかもしれないですね。
さて、ひさしぶりのうみちゃん回と見せかけて、タイトル注意。ここからどのような話が展開されるのか、気になる方は――ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m
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